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“走るマラソンカメラマン”辰巳郁雄写真展 走った!撮った!世界のマラソン

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高尾トレラン、春らんまん2

山の春を満喫した高尾山でのトレラン(トレイルランニング)の報告は本日が後編となります。

世の中が休みの日は、近郊の山であるだけにハイカーが多くて、静かな山旅を楽しめない高尾ですが、別の楽しみもあります。それは峠や山頂などに店を開いている茶屋です。おそばやナメコ汁、山菜、そして何と言ってもビール!
そもそも走り始めた時間が遅く、写真にも夢中になって夕方が近くなり、空腹で力が出なくなり始めたころ、私の頭の中にあったのは、景信山の茶屋でした。高尾山から(登山用の)コースタイムが約2時間で、標高599メートルの高尾山より100メートル余り高いこの山の山頂は眺望が抜群。そして何より、山菜などの天ぷらが絶品で、ビールのつまみには最高なのです。

ということで、ひとつ手前の城山の茶屋で休憩することを我慢して、「天ぷら、ビール」と心の中でつぶやきながら景信山を目指しました。

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ところが、景信山への登りにさしかかると、トラクターのようなエンジン付きの台車に荷物を積んで下りてくる人が次々と現れました。「これは茶屋を閉めてきた人たちに違いない」。不安が大きくなります。
山頂の直下では、先に下りていた女性が、台車の男性と合流して荷台に乗り込みました(左)。
2人にきくと案の状。これが最後の台車で、2軒ある茶屋はともに店じまい。ビールもいただけないとのこと。ショック!「きょうは遅くまで開けていたですけどねえ」と申し訳なさそうな男性。時計を確かめるともう4時半近く。スタートも遅く、写真に夢中になるなどして予想以上に時間が経っていたのでした。

山頂付近から振り返ると、杉などの植林地と、若葉に桜色の雑木林のまだら模様が美しい(中央)!
しかし、茶屋の中はもぬけのから(右)!

一足先に登頂してベンチで景色を楽しんでいた女性の3人組は、閉店間際の茶屋でゲットしたという缶ビールを、それぞれ手にしていて、うらやましい。でも、「天ぷらは早い時間に売り切れていたそうですよ」とのことでした。
仕方なく、自宅でつくってきた梅干しとトロロ昆布のおむすびをほうばって、空腹を満たしました(女性グループの1人にもおすそわけさせていただきました)。

天ぷらとビールが夢と消えて、次に頭の中を占めたのは、お風呂。3軒の旅館が点在するゴール地点の「陣馬の湯」の日帰り風呂です。しかし、泊まり客優先の旅館が、かき入れ時の連休に風呂を貸してくれないこともあり得ます。とすると悲惨なダブルショックになります。しかし、携帯電話の電波が弱くて確かめることはかなわず、とにかく先に進むことにしました。

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茶屋が閉まっていたショックで、せっかくの山頂で記念写真を撮っていないことに気づきましたが後のまつり。「女性たちに頼むこともできたのに」と思いながら、何でもない杉林の分かれ道に立つ道標にカメラを乗せて、セルフポートレイト(中央)!
私が着ているのは、所属するランニングクラブ「明走会」の「トレラン部」のユニフォーム。仲間のメンバーたちは、せっせと練習会やレースに励んでいるのですが、山では基本的に、写真も撮りながら独りマイペースで楽しみたい私は、ほとんど名ばかり部員です。

日が傾くと、杉林の幹の肌が斜光を浴びて輝き、視界に広がる縦じま模様が美しい(左)!

太陽を背にすると、杉の木に自分の陰が映っていて、ついうれしがって片手を振りつつ1枚(右)!

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日がさらに傾くと、足下の笹原の若葉まで、きれいに透けて光っていました(左)!

日陰になった杉の木の根元から生えていた奇妙な姿の花は、テンナンショウ(左から2枚目)。
その姿から「マムシグサ」とも呼ばれますが、葉が両手のように見えるこの写真はトカゲのようでもあります。野山では滅多に使わないストロボですが、暗い日陰とあって、弱く光らせると、つるっとした花の質感が際立ちだました(正確には花はスティック状の「花序」についていて、笠のような部分は「仏炎苞」という葉の一種ということです)!

ほとんど水平になった夕日に小さな花を輝かせていた木はクロモジ(左から3枚目)。
かつては楊枝の別称だったクロモジ(黒文字)は、枝を手折ると甘い香りがします。木肌が黒いことから、この名前が付いたということ。和菓子に添えられる、柄の一部が黒い楊枝が、まさにこれです。

日が落ちたあとの下山路で目についたのは咲き始めたツツジ(右)。
東京近郊の山々はこれからツツジやシャクナゲの季節を迎えます。

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「陣馬の湯」こと栃谷鉱泉に下山して私が向かったのは、谷間に少しずつ離れて3軒建っている旅館のうち、一番下にある「陣谷温泉」(左)。
ここはヒノキの風呂が男女別にあって、日帰り風呂としてはお気に入りなのです。時間は6時過ぎ。
「こんな時間でもお風呂お借りできますか」と主人に聞いたところ、「どうぞ、お一人なら」と快くOKです!
「実は4時半ごろから先ほどまで、50人ぐらいお断りしたのですが」。そう、少し期待していた通り、満室の宿泊客がちょうど食事時だったのです。「宵っ張り登山」でも、得をすることはあるものです!

緑の谷間を見渡せる眺望抜群のヒノキ風呂は、コーナーの大きな窓を開ければ、ほとんど露天風呂なのです(中央)!
しかもしかも、お食事時とあって、何十分もの間、一人っきりの貸し切り状態!

わずかに濁って、かすかに硫黄っぽい臭いのするお湯は、竹製の注ぎ口から絶え間なく湯船に(右)!
登山もトレランも、やはり温泉(ここは正確にいえば「鉱泉」ですが)がなければ始まらない(終わらない)!
汗をたっぷりかいたあと、湯船で体をのばし、やわらかなお湯に包まれる至福のとき。
山行きの大きな「目的」の一つは実はここにあります。こうしてまた地図とにらめっこしながら、「温泉しばり」のトレランコースを練るというわけです。

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