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“走るマラソンカメラマン”辰巳郁雄写真展 走った!撮った!世界のマラソン

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富士山で単独合宿3

4日と5日に1泊2日で行った富士登山競争のための単独「合宿」の報告は、3回目の最終回です。
前回に引き続き、下山路の8合目から5合目にかけて撮った写真15枚に沿って報告いたします。

今回の写真は、下山路で出会った登山者の人たちが中心となっています。
山開きから間もない梅雨明け前のこの時期には、「登山道」とは別に大きく迂回して設けられたジグザグの「下山道」が残雪のために利用できず、登る人も下る人も同じ登山道を通ります。
そのため、下山する際には上ってくる人たち全員とすれ違い、あいさつや会釈を交わすことになるわけです。

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日本のシンボルである富士山には多くの外国人観光客が訪れますが、梅雨明け・夏休み前のこの時期には特に、その姿が目立ちます。
最近は欧米の人ばかりか韓国や中国から来る人も多く、案内板の多くも英語や韓国語が併記されています。
富士山は、おそらく観光地の中でも最も外国人の割合が高いインターナショナルな場所で、山登りを通じての国際交流も楽しめるスポットだというわけです。

登山用の「トレッキング・ポール」を片手に男女のグループで登っていた女性は香港からいらした方(左)。
「写真を撮らせてください」と英語で頼むと「あなたもどうぞ」と私の写真も撮ってくれました(中央)。
「シェイシェイ」とお礼を言うと、「ブークーチ(どういたしまして)」とにっこり。

焼き印を沢山押した「金剛杖」に日の丸を付けて登っていたのはアメリカから旅行で来ているマークさん。
声をかけると「カメラの電池が切れたのです」と言われ、仲間の皆さんと一緒にお撮りしました(右)。

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7合目から8合目にかけての登山道では溶岩が露出した岩場が続き、はいつくばったり鎖につかまったりして登ることも多い区間です(中央)。
ここを下るのには慣れが必要ですが、私は迂回路の下山道より早く下ることができ、靴の中が砂利だらけになることもないため、こちらの方が好きです。

そんな岩場を飛び降りるように下っていくと、登ってきた男性が「あ、マラソンの方」とおっしゃいます。
「はい、富士登山競走に出ます」と答えたところ「登山競争もやられるのですね」との答え。
私がポカンとしていると「写真展、見させてもらいました」と、ありがたびっくりなお言葉をいただきました。

このイケメン男性は、私の写真展を開いてくれた銀座の「リコーフォトギャラリー RING CUBE」が入る三愛ドリームセンターの3階にあるヘアサロンで働いてられるとのこと(右)。
そういえば、写真展でいただいたメッセージカードの中に「ビルに入っているサロンで紹介されて来ました」という内容のものがありました。宣伝までしていただいたようで、ありがとうございました!

夕方前とあって、8合目の小屋で泊まり、翌日未明に登頂して御来光を見るというスケジュールで登るツアーの登山客とも幾度もすれ違いました(左)。
山では「登り優先」ですので、道のわきで長い間待ちますが、気楽な下りでは、どうってことありません。

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ツアー客の方々は山に慣れていない人も含まれますので、休憩を挟んでゆっくり登られます。
山小屋わきの広場に降りる際には、リーダーの方が休憩して出発する前に点呼をとってられました(左)。

真っ赤な鳥居が小屋の前にある「鳥居荘」では、なんと松葉づえで下る外国人の男性が(中央)!
私も去年の初め、けがで松葉づえを使ったことがありますが、100メートル歩くのも一苦労でした。
彼は「4カ月前に骨折しちゃって」と笑っていましたが、いくら何でも大胆すぎます。
しかも隣にいた仲間の男性は腕を三角巾でつっているではありませんか!ただただびっくりでした。

7合目の「花小屋」で写真を撮らせてもらったウエスタン風の帽子の女性は、横浜の裕美さん(右)。
登りの8合目あたりからずっと、私が休憩したり写真を撮ったりするたびに追い抜かれて、明らかに普通の人よりも数段うわての健脚。不思議に思って聞いてみると、富士山は既に40~50回も登頂しているとのこと。
実は、以前に山頂の小屋でバイトをして以来「富士山のとりこ」になって、年に何度も登ってられます。
しかも、小さいころの夢は「マラソン選手」ということで、ちょっと意気投合してしまいました。
マラソンは何歳からでも始められるとお話すると、「コツコツ走ります!!」「やるぞぉ!!」の力強い答え。
また、富士登山競走のライバルを増やしてしまったようです。

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6合目付近では、ブルーのジャージーの上下を着た名古屋の中学生が団体で登ってきました(右)。
実は私も初めて富士山に登ったのは中学2年のとき。学年の行事として大阪からやって来ました。
その後は長らく「人の少ない深い山」を求めて歩き続けていたため、富士山は登山の対象外でした。

それがいつしか山歩きのトレーニング手段だったランニングにも力が入って、その結果、山道を走る「トレラン(トレイル・ランニング)」も自然に始めました。昨今のブームに先立つ10年ほども前のことです。
そして落とし穴にはまるように足を突っ込んだのが富士登山競走。
「当面行くことはない」と思っていた富士山に数え切れないほど通うことになるとは、因果なものです。

6合目の樹林帯に戻ると立派なダケカンバの林を通過します。
こずえの下にはナナカマドも生えていて、白い花を咲かせていました(中央)。

また雌しべの付け根が膨らんだ「子房」が並び穂のようになって目立っていたのはミネヤナギ(右)。
ダケカンバと同様に富士山の森林限界近くでよく見られる木だということです。

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6合目では前日と同じく「星観荘」に立ち寄りました。もちろん自家製の果実酒が目当てです。
前日は寄生植物「オニク」のお酒をいただきましたが、今回は高山植物である「コケモモ」のお酒(左)。
やはり富士山ならではの果実酒だということで、甘くフルーティー。
ビール用のコップにたっぷり2杯をいただき、馬返しまでもうひと頑張りするエネルギーを補給できました。

小屋の「いろり端」では、宿泊客の方々らが談笑されていて、話の輪に加わらせていただきました(中央)。
そのうち右側のお二人は、ドイツのハンブルグからいらしたセバスチャンさんとお父さま。
日本旅行中だというお二人は、富士山に来る前は北海道の山も登ってきたということ。
たっぷり期間をとって優雅に外国旅行を楽しむ欧米の方々を見ると、いつもうらやましく感じます。

星観荘は「名物頑固親父」の井上さんが塗装業のかたわら季節営業されている6合目で唯一の山小屋(右)。
1964年の「冨士スバルライン」開通後、5合目の駐車場からの登山道はここを避けるように斜めにショートカットして吉田口登山道に合流したため、昔ながらの雰囲気を残す静かで穴場的な小屋になっています。

先にご紹介したように、スバルラインの開通により、ふもとから登る人が激減したた影響で、5合目から下にあった山小屋はことごとく閉鎖され、廃屋になりました。
そんな中、井上さんは「父から引き継いだ山小屋を守りたい」という一心で、その後も星観荘の営業を存続。
採算を度外視して建物のリニューアルも実施し、居心地の良い環境をファンらに提供しています。

井上さんはまた、吉田口登山道の良さを多くの人に知ってもらおうと、地元の仲間らとともに、ふもとから自然を楽しみながら登る「エコツアー」や、まさに降ってくるような満天の星空の下で音楽を楽しむ「ミルキーウェイコンサート」をを開くなどの活動も行ってられます。
星空と音楽、そして果実酒も楽しめるコンサートには、私もぜひ一度出かけたいものだと思っています。

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