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“走るマラソンカメラマン”辰巳郁雄写真展 走った!撮った!世界のマラソン

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星観荘でコンサート

7日夕方に「富士山六合目 里見平★星観荘」で行われた今年で7回目となる「ミルキーウェイコンサート」の様子を、2日遅れとなりましたが紹介します。

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このコンサートは星観荘の「がんこおやじ」こと、ご主人の井上昇さん(左)が仲間らとともに毎年開いている「日本で最も高所でのコンサート」です。

井上さんらは「富士山の大自然を未来に残そう」をメインテーマにして、今は一部の登山者にしか使われなくなった吉田口登山道の「馬返し」(道路の終点)から小屋までの樹林帯を歩く「エコツアー」も合わせて企画。
コンサートに集まる人の多くはエコツアーに参加して歩いたあと、山歩きの格好のままで小屋の前の広場で行われるライブを楽しみます(右)。

コンサートが始まるのは午後7時前。標高2300メートル余りの小屋の前からは、オレンジ色の夕日に染まる雲の下に、ふもとの富士吉田の町を見下ろすことができ、遠く八ヶ岳連峰のシルエットも眺められます(中央、八ヶ岳は左下)。
高山とあって、太陽が沈むと一気に冷え込みます。登ってくるころは半そで半ズボンで平気だったのですが、冬並みの防寒具が必要なほどになってきます。

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今回のコンサートに出演したのは地元・山梨県在住のシンガーソングライター、しらいみちよさん(中央)。
しらいさんは日本のわび・さびを表現する「音風流」というジャンルを掲げ、人と自然との共生・調和をテーマにコンサートと植樹活動を続けてられます。
阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼する全国ツアーのほか、北海道のシマフクロウ、屋久島のウミガメ、地元・山梨のムササビを守るための活動に携わってこられたしらいさんは、富士山の大自然を残そうと呼びかけるコンサートには、まさにうってつけの方。

「星に願いを」「正調五木の子守唄」「サマータイム」「ふるさと」-。
懐かしい歌詞とメロディーを、あふれる情感、澄みわたる声でうたいあげるしらいさんの歌は、茜色に染まっていく夕暮れの山の空気と見事に調和して、集まった人たちは、うっとりと聴き入っていました(左、右)。

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夜のとばりが降りて、手袋がほしいほどの寒さになっても、胸にしみるしらいさんの熱唱は続き(中央)、心は温められるような感じです。
第1部の後の休憩時間には、ボランティアの方々が用意してくださった吉田うどんをいただいて、体を暖めることもできました。

第2部は「音風流~月~」と題して、「竹取物語」をモチーフにしたストーリー性の豊かな一連の創作曲などが次々に披露されました。
しらいさんは真っ赤な衣装に身を包んで、ときに主人公のかぐや姫を演じるようにしながら、朗々と曲を歌い上げられます(左)。
空に近い富士山の屋外で聴いていると、月に旅立つかぐや姫の物語が、現実感を帯びてくる感じでした。

このコンサートで多くの機材を持ち込めない厳しい条件の中「PA・音響デザイン」を担当されたのは、著名な音響デザイナーの金森祥之さん。
4年前に初めて音響をプロデュースして以来、「コンサートの趣旨に共感」したという金森さんは、井上さんら実行委員会に「一員のように」して協力されているということです。
しらいさんの声も伴奏の音楽も、山の空気と違和感なく溶け込んでいたのは、金森さんの心意気と超一流の技があってのことなのだと思われました。

夜行登山中に通り過ぎる人の多くも足をとめて聴き入ったコンサートに続き、もう一つのメーンイベントである「星の観賞会」が開かれました。
小屋の前のライトを消すと、頭上には満天の星空が現れます(右、機材が不十分で写真はこの程度です)。
子どものころに習ったきりほとんど見ることのなかった「ベガ(織姫星)」「アルタイル(彦星)」、そして「デネブ」(はくちょう座の恒星)の「夏の大三角」もくっきり。
ベガとアルタイルの間にはコンサートの名前にもなっている「ミルキーウェイ(天の川)」が乳白色の雲のようにかすかに見えています。

これらの星について、分かりやすい説明をしてくれたのは自然写真家で環境カウンセラーの牛山俊男さん。
牛山さんは2001年と2003年に長野県と山梨県で、本州では極めて珍しい低緯度オーロラの撮影に成功しているほか、内外で星空の風景写真を撮影。多くの書籍・雑誌などに写真を提供されています。
牛山さんもまたコンサートの実行委員の一員のようになって毎年、観賞会を担当され、詳しくおもしろく、引き込まれるような説明を再び聞きたいと訪れるリピーターも多いということです。

観賞会の後半には、実際の夜空以上に息をのむような美しい牛山さんの写真がスライドで紹介されました。
牛山さんの作品を見られる写真展「牛山俊男 大地と星空の写真展~星明かり・月あかり~」は10月24日まで、山梨県北杜市長坂町の「清春 旅と空想の美術館」で開かれていて、8月22日夕にはスライド・トークと歌のライブも開催されるということです。

金森さんや牛山さんとは、イベントの終了後に星観荘で開かれた打ち上げの際にお話をさせていただいたのですが、私は例によって酔っ払い、無粋な感じもしましたので打ち上げでは写真は1枚も撮っていません。
でも、お二人は上段右の写真の中に、「お仕事中」の姿が小さく写っています。

またまた長い報告となりましたが、星観荘のミルキーウェイコンサートは、富士山の自然と歴史に触れられる吉田口登山道とともに、ひと味違った富士山を楽しめるイベントです。
日本一の頂を目指す登山も悪くありませんが、中腹の自然も楽しめるエコツアーやコンサートは、なお一層、心を豊かにしてくれること、請け合いです。

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