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“走るマラソンカメラマン”辰巳郁雄写真展 走った!撮った!世界のマラソン

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シャッター街にアート

本日も悪化する夏カゼをおしてランニングで出勤しました。
名古屋中心街を南東から北西に抜ける私の「通勤ラン」コースは、五番の目のように縦横に走る通りを選んで走ると、何通りでも描くことができます。
そこで今朝は、信号待ちが少ないよう、北に走り西に走りを繰り返し「あみだくじ」をするように折れ線を描いて走ってみました。

職場のゴール近くで通ったのが、かつて日本の三大繊維問屋街の一つとしてにぎわった「長者町繊維街」。
今では、すっかりさびれて空きビルが目立ち、都心の「シャッター街」と化している長者町をメーン会場にして、3年に1度のアートの祭典「あいちトリエンナーレ2010」が開かれていると聞いていましたが、出勤途中では立ち寄ることもできません。

そこで、さらに悪化した夏カゼをまたまたおして、帰宅時にもういちど長者町を歩いてみることにしました。

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南北に走る長者町のメーンの通りを歩くと、「長者町繊維街」と白地に赤く大書して道幅いっぱいに渡された看板を、次々とくぐります(中央)。
でっかくて飾り気のないこの看板は、「これぞ名古屋」と言える堂々たるものですが、その下には確かに空きビルや空き地が目立ち、中小の地方都市と同じような「シャッター街」そのものの寂しさです。

出勤時にもそうでしたが、しばらく歩いても、どこにアートがあるのかさっぱり分かりません。
ようやく通りの角に見物客らしいグループを見かけたのが「長者町繊維卸会館」のビルの前でした。
スタッフの方に聞いてみると、ここはトリエンナーレの作品を展示する会場の一つですが、中を見学するにはチケットが必要だとのこと。
「これも作品の一つですけど」と指さされたのは、会館の前に垂らした大きな暖簾のような布(右)。
「ええ、こんなものが?」と少し驚いて写真に撮ってみると、2階の窓にもアートっぽい落書きのような絵が。

外からのぞいてみると、やはり中が気になるもので、結局チケットを購入することにしました。
チケットは10月31日まで、長者町会場以外の美術館など各会場を何度も見られるフリーパスが3500円、1会場を1日だけ見られるパスが1800円。
シャッター街を再生する起爆剤の一つとして長者町の会場がつくられたことを考えると、入場料などはとらずオープンにした方が良いわけで、この価格設定は大胆すぎると思いましたが、とりあえず私は名古屋に来て「何でも見てやろう」をし始めているわけですから、フリーパスを奮発することにしました。

会館の一室に飾られた、在りし日の長者町を描いた絵は、戦前の映画ポスターのような趣きです(左)。
描かれた人たちはだれもが、にこやかに笑っているのですが、年配の人が目立つこともあってか、なぜかこのにぎやかな絵が寂しさをさそいました。

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長者町繊維卸会館の2階の展示会場は、昭和のアパートのような廊下の両側に並ぶ部屋などが、それぞれ空間をいっぱいにいかしたアート作品になっています(右)。

その一つは、何百個もの電球を、粟おこしのようにまとめた巨大な球体のオブジェが、ぶら下がる部屋(左)。
さすがアート。私のような常識的な凡人が考えつかないような奇抜なアイデアは日常を忘れさせてくれます。

外から見えた「落書き」のある部屋にはオーストラリアの原住民アボリジニ風の絵が、たたみや壁いっぱいに描きなぐられていました(右)。
しかも、この絵は土を使って描かれていて、力強い感じが、いっそう伝わってきました。

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通りに面した受付の名古屋美人のスタッフたちに誘われるようにして足を踏み入れたのは、4階建ての空きビルをまるごとアート作品に仕立てたところ(左)。

2階部分は、紙でつくったチョウが壁ばかりか蛍光管の上にもびっしりと貼られ、まるでチョウの館(中央)。

空きビルが展示場になっているとあって、屋内にはエアコンはなく、けっこう蒸し風呂状態。
室内にいた美人スタッフは「暑いです。この会場はハズレなんです」とこぼしながら、焼け石に水の扇風機に当たってられました(右)。
(ちなみにスタッフの方々は、その日ごとに、担当する場所が変わるということです。)

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名刺の3倍ほどの大きさがあって折り曲げたくなるフリーパスのケースが、やはり展示場になっているカフェで売られていると聞いて、もう1カ所を見物することにしました。
カフェの入るビルの4階は、1フロアを使って「オーロラ」のアートが繰り広げられていました(中央)。
オーロラの正体は、ご覧のように巻き貝の渦を描くように天上から垂らした布と、それを照らす裸電球。
ここは、きれいで居心地が良く、心が洗われるような感じがしましたが、その大きな要因は、エアコンがきいて涼しかったことでした。

カフェに向かう途中で、繊維卸会館の前にあった暖簾風のオブジェに似た壁を見かけました(左)。
美人のスタッフが2人も立ってられるので、この中にもアートの空間が広がっていると思いきや「作品は、これだけなんです」とのこと。
それでも2人も案内に立ち、しかも暑そうなつなぎのユニフォームを着てられたのは、なぜだったのでしょう。

長者町をあとにして、名古屋の中心・栄方面に向かうと、ビルの前に白い馬2頭のオブジェがありました(右)。
そしてここには「道案内」の美人スタッフが。
「夕方になって、やっと暑さが少しましになりました」と話し、ブイサインをしてくれました。

ピンクのシャツと帽子を着けた道案内のスタッフは、あちこちの街角に立っていますが、ぱっと見ただけでは、何をしている人たちか分かりません。
こちらが話しかけなければ、トリエンナーレの宣伝をしてくれるわけでもありません。
このちょっと大人しいところも、私が、なんとなく名古屋的なのかなと思う気質のようなものです。
せっかくやっているアートの祭典ですから、みながアーティストのようにすましているのではなくて、鳴り物でも何でも使って、もっとアクティブに宣伝してみてはどうでしょうか。

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