
鈴鹿山脈の最高峰・御池岳を目指したトレランの報告は本日が2回目。
今回は滋賀、岐阜、三重の3つの県にまたがる三国岳の付近からスピードアップして御池岳の山頂を越え、藤原岳へと続く縦走路に向かうあたりまでに撮影した13枚の写真を掲載します。

三国岳から鞍掛峠にかけての縦走路では、早春の花であるカタクリが、いまだに咲き残っていました(写真)。
しかし、独特のマダラ模様のあるカタクリの葉は多く見かけるものの、花はほとんどが1輪ずつポツリポツリと咲いているだけで、見ごたえのある群落の写真は撮れません。
それでも、花それぞれが微妙に表情の違うカタクリを見かけると、ついついカメラを向けてしまいます。
ということで「こんな各駅停車じゃ、なかなか前に進まない」と思いながらも撮ったカタクリの写真はタテ位置のものばかり4枚を一挙に掲載することにしました。

今回のルートは登山地図によるコースタイムが10時間半余り。
普通にジョギングすれば、写真を撮る時間や休憩時間を含めても7、8時間で踏破できるところですが、道のない部分で時間をくったため実際の所要時間は約9時間に達しました。
そのうち約半分はコースタイムで約3分の1の鞍掛峠までで費やし、峠付近に来た時刻は午後2時半過ぎ。
すれ違った年配ながら健脚そうな女性グループのリーダーらしい方から「どこまで行くのですか」と問われて、控えめに「御池岳までです」と答えたところ「もうこんな時間なのに、大丈夫なの?」と、あきれられました。
「大丈夫です!」と涼しい表情で答えたものの、疲れがたまっている脚も心配で、そのあとは次々と下山するグループとすれ違いながら、脚がパンパンに張ってくるのを無視して御池岳の山頂部まで飛ばしました。
御池岳の山頂部は幅500メートル~1キロ、長さ3キロ近くの広い平原状になっていて、その部分は周囲が急な勾配であることから「テーブルランド」と呼ばれています。
その平原状の部分は山口県の秋吉台と同様のカルスト地形で、石灰岩の塊が林立する景色が見られます(中央)。
また、石灰岩が雨水で溶けた窪地の「ドリーネ」も点在し、そのドリーネに水がたまった池も多いことから、この山の名前が付けられたらしいということです。
ドリーネの池には残雪がたまったところもあり、また水際に雪が残る池もありました(左)。
御池岳の頂上に向かうところは背の低い木の樹林帯で、林床には初夏に穂状の白い花を咲かせるバイケイソウの群落が広がっています(右)。
樹林は、カエデの仲間のオオイタヤメイゲツの純林だということです。

御池岳の頂上は、周囲の斜面が、なだらかであることから眺望には恵まれません(中央)。
数百メートル先の断崖の上まで行けば絶景が眺められるということですが、黄砂の影響で遠景が、もやっているうえ、日暮れまでに行動できる時間も少なくなっていることから、そこまで行くことは見合わせました。
頂上を背にして樹林帯を下り始めると間もなく、2頭のシカがヤブの中を駆けていました。
少し距離はありましたが、それぞれ顔が分かる程度の写真を撮ることができました(左、右)。
夕方近くの山ではシカを見ることが多く、こんな時間に山奥で行動しているのは、常識的には、とんでもないことなのですが、こんなふうに特をすることもあるものです。
もちろん、十分に下山できるだけの余力と見通しがあり、かつ非常時に備えてヘッドライトや食料、最低限の雨具と防寒具を担いでいるから、こんな時間でも平気で行動しているのですが。
どちらにせよ、もう何10年も単独で山に入り続けている私としては、それが一番気楽ですし、独りだからこそ完全に自己責任で極めて細心の注意を払って行動することになるため、つい他人に頼る気持ちが出てしまうグループでの行動よりも、むしろ安全なのだという確信を持っています。

御池岳から山腹を下り藤原岳へと向かう道は大木も交じる落葉広葉樹の自然林で、木々の芽吹きにはまだ早いものの、深山の趣でした(左、右)。
足下で目立っていた花は、花とガク、葉が織りなす、モザイクのような幾何学模様が特徴的なネコノメソウで、2種類のネコノメソウが交ざった群落もありました(中央)。
今回は滋賀、岐阜、三重の3つの県にまたがる三国岳の付近からスピードアップして御池岳の山頂を越え、藤原岳へと続く縦走路に向かうあたりまでに撮影した13枚の写真を掲載します。




三国岳から鞍掛峠にかけての縦走路では、早春の花であるカタクリが、いまだに咲き残っていました(写真)。
しかし、独特のマダラ模様のあるカタクリの葉は多く見かけるものの、花はほとんどが1輪ずつポツリポツリと咲いているだけで、見ごたえのある群落の写真は撮れません。
それでも、花それぞれが微妙に表情の違うカタクリを見かけると、ついついカメラを向けてしまいます。
ということで「こんな各駅停車じゃ、なかなか前に進まない」と思いながらも撮ったカタクリの写真はタテ位置のものばかり4枚を一挙に掲載することにしました。



今回のルートは登山地図によるコースタイムが10時間半余り。
普通にジョギングすれば、写真を撮る時間や休憩時間を含めても7、8時間で踏破できるところですが、道のない部分で時間をくったため実際の所要時間は約9時間に達しました。
そのうち約半分はコースタイムで約3分の1の鞍掛峠までで費やし、峠付近に来た時刻は午後2時半過ぎ。
すれ違った年配ながら健脚そうな女性グループのリーダーらしい方から「どこまで行くのですか」と問われて、控えめに「御池岳までです」と答えたところ「もうこんな時間なのに、大丈夫なの?」と、あきれられました。
「大丈夫です!」と涼しい表情で答えたものの、疲れがたまっている脚も心配で、そのあとは次々と下山するグループとすれ違いながら、脚がパンパンに張ってくるのを無視して御池岳の山頂部まで飛ばしました。
御池岳の山頂部は幅500メートル~1キロ、長さ3キロ近くの広い平原状になっていて、その部分は周囲が急な勾配であることから「テーブルランド」と呼ばれています。
その平原状の部分は山口県の秋吉台と同様のカルスト地形で、石灰岩の塊が林立する景色が見られます(中央)。
また、石灰岩が雨水で溶けた窪地の「ドリーネ」も点在し、そのドリーネに水がたまった池も多いことから、この山の名前が付けられたらしいということです。
ドリーネの池には残雪がたまったところもあり、また水際に雪が残る池もありました(左)。
御池岳の頂上に向かうところは背の低い木の樹林帯で、林床には初夏に穂状の白い花を咲かせるバイケイソウの群落が広がっています(右)。
樹林は、カエデの仲間のオオイタヤメイゲツの純林だということです。



御池岳の頂上は、周囲の斜面が、なだらかであることから眺望には恵まれません(中央)。
数百メートル先の断崖の上まで行けば絶景が眺められるということですが、黄砂の影響で遠景が、もやっているうえ、日暮れまでに行動できる時間も少なくなっていることから、そこまで行くことは見合わせました。
頂上を背にして樹林帯を下り始めると間もなく、2頭のシカがヤブの中を駆けていました。
少し距離はありましたが、それぞれ顔が分かる程度の写真を撮ることができました(左、右)。
夕方近くの山ではシカを見ることが多く、こんな時間に山奥で行動しているのは、常識的には、とんでもないことなのですが、こんなふうに特をすることもあるものです。
もちろん、十分に下山できるだけの余力と見通しがあり、かつ非常時に備えてヘッドライトや食料、最低限の雨具と防寒具を担いでいるから、こんな時間でも平気で行動しているのですが。
どちらにせよ、もう何10年も単独で山に入り続けている私としては、それが一番気楽ですし、独りだからこそ完全に自己責任で極めて細心の注意を払って行動することになるため、つい他人に頼る気持ちが出てしまうグループでの行動よりも、むしろ安全なのだという確信を持っています。



御池岳から山腹を下り藤原岳へと向かう道は大木も交じる落葉広葉樹の自然林で、木々の芽吹きにはまだ早いものの、深山の趣でした(左、右)。
足下で目立っていた花は、花とガク、葉が織りなす、モザイクのような幾何学模様が特徴的なネコノメソウで、2種類のネコノメソウが交ざった群落もありました(中央)。
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