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“走るマラソンカメラマン”辰巳郁雄写真展 走った!撮った!世界のマラソン

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朝熊ヶ岳トレラン

一昨日の夕暮れ時、名古屋市内の熱田神宮に「初詣ラン」に出かけた私は昨日、今度は伊勢神宮に出かけようと内宮(ないくう=皇大神宮)の東側にある裏山のような朝熊ヶ岳(あさまがだけ)で「トレラン初め」をしました。

朝熊ヶ岳は伊勢神宮から、水族館やイルカ島で知られる鳥羽へと続く尾根の中ほどにある標高555メートルの山で、志摩半島の最高峰であり、古くからの信仰登山の山です。
伊勢神宮の鬼門を守る山として、空海が頂上近くに建立したという金剛証寺が伊勢信仰と結びついて、何本もの「岳道(だけみち)」と呼ばれる登山道が開かれ、戦前には「東洋一」のケーブルカーもありました。
しかし今は伊勢志摩スカイラインが開通したことから、歴史のある登山道を歩く人はさほど多くないようです。

私は当初そうした前知識もなく、「伊勢神宮に走りに行こう」と当日の朝に思い立ってネットからとった地形図をプリントアウトし、トレランのルートを描きました。
それは鳥羽側の海岸近くから尾根の南側をつたって朝熊ヶ岳に登り、かつて登山バスが通ったという「宇治岳道」で伊勢神宮のそばまで下るという東から西へ直線を描くように向かう15キロ余りのコースです。

今回もまた、それなりに頑張って走ったために写真はさほど撮っていないように思っていましたが、それでも掲載する写真は19枚に上ります。
伊勢神宮で撮影した写真は、回をあらためて掲載することにします。

BL120103朝熊ヶ岳1R0019405  BL120103朝熊ヶ岳2R0019414  BL120103朝熊ヶ岳3R9299652

お握りをつくるなど、そそくさと準備を済ませた私がJR名古屋駅で飛び乗ったのは鳥羽行きの快速「みえ号」(左)。いつもはガラリとしている車内は指定席、普通車ともに満席。三が日のラストの日とあって、伊勢神宮に向かう人が大勢いたからです。

鳥羽から賢島(かしこじま)に向かう近鉄に乗り換えて2駅目がスタート地点の船津駅。
車内の切符回収箱に切符を入れて駅に降りると、お茶を買い足すための自動販売機もない田舎の駅。
そこから山の中腹に造成中の「鳥羽レストパーク」という名の大規模霊園までは車道を走り、そのあとようやく「近畿自然歩道」の道標が立つ道幅の広い山道というか車の通れない林道のようなトレイルに入ります。

尾根の南側を巻いていくコースは日当たりも展望も良く、起伏は少なくて、なかなか快適です。
周辺には照葉樹(葉がつるっと光る常緑広葉樹)が主体の低山が連なり、標高が低いわりには山深い感じのする景色は、房総半島の山々と似ています(中央)。

分厚い照葉樹の葉でも、斜めに差す冬の日を浴びると、葉脈が透けて見えます(右)。

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照葉樹と冬枯れた落葉樹の混交する林の道は、色彩に乏しいものの、赤く色づいた木の実が時おり目を引きます(中央)。

斜光によって地面に映し出される木々の「影絵」も、美しい縞模様を描きます(右)。

トーテムポールのような顔が浮かび出るように見えた大木の幹にも、カメラを向けたくなりました(左)。

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「伊勢へ参らば朝熊を駆けよ、朝熊駆けねば片参り」と古来から言われた言葉に従うように、まさに駆けっこで朝熊ヶ岳へと登ってきた私は、ようやくスカイラインをまたぎ、山頂近くに開かれた金剛証寺に到着。
33年前に再建されたという仁王門では、仁王立ちした仁王像が出迎えてくれました(中央、右)。

境内の中央に設けられた池のほとりにも、赤い実をつけた木があって、枝を水面の上にせり出して、格好の前景となってくれていました(左)。

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日差しがうららかな小春日和とはいえ、走るのをやめると急に身体が冷えてくるもので、境内にあった茶屋に入って小休止させてもらうことにしました。
ストーブの上に大きなやかんが乗った茶屋の中は、ほっこりと温かい別天地で、広いベンチを覆った真っ赤な布もまた視覚を温かくしてくれました(中央左)。

いずれも温かくて美味しそうなメニューの中から注文したのは「甘くて美味しい甘酒」(左)。
甘酒を運んできてくれた美人のお母さまの写真は、ピントがずれてしまったことなどから、割愛させていただきましたが、甘酒は本当に身も心も温まりました。

茶屋の片隅に生けられていたのは、春が遠くないことを告げてくれる水仙の花(中央右)。
年があらたまって、新しい春を迎えられることの幸せを、可憐な花を見ながら感じることができました。

茶屋を出る際に買い求めたお土産は、健康長寿を祈願するための数珠(右)。
わずか1泊の短い帰省で、がっかりさせてしまったかも知れない両親に、届けようと思ったわけです。

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朝熊ヶ岳からの眺めは、まさに絶景。鳥羽の先に続く伊勢湾の島々も見渡すことができました。
ここは初日の出の名所でもあって、快晴の日は遠く富士山を望むこともできるということですが。残念ながら富士の雄姿は、まぶたの中で思い描くことしかできませんでした。

東西に長い山頂部を西に移動して、次のピークに来ると、今度は伊勢方面の眺めも良好(右)。
夫婦岩で有名な名勝・二見浦に続く海岸も見えました(二見浦は右端の小山の裏側のもようです)。

山頂近くに並んだ地蔵9体には、そろいの赤い前掛けが着せられ、榊の枝が供えられていました(中央)。
わきに置かれたほうきが、画面にアクセントをつけてくれています。

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スカイラインに沿った宇治岳道を下る途中にも、路傍のそこここに、お地蔵さまが置かれています(左)。
首がとれたとみられる地蔵さまには、顔を手書きして、紅を引いた頭が乗せられていました(写真の左側)。

葉が落ちて、まばらになったムラサキシキブのような実も、新春らしい色合いでした(中央)。

すっかり自然に戻ったような宇治岳道ですが、所々に残る山側の石組みが往時に車も通れた道であることをしのばせ、錆びて朽ちた年代物の自動車の残骸も、かつて登山バスが運行されていたことを思い起こさせてくれました(右)。

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