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“走るマラソンカメラマン”辰巳郁雄写真展 走った!撮った!世界のマラソン

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比叡山で修行体験4

比叡山延暦寺の研修道場「居士林」に2泊3日で合宿した修行体験のレポートを本日を含めてあと4回続けます。
本日と次回は2日目の午後、比叡山の山内(境内)各地を見学した際の様子、そして残る2回は3日目の未明から行われた研修のメーンイベント・回峰行体験の様子を紹介します。

本日分は、とりあえず写真9枚を掲載したうえ、追って写真の説明などを加えることにします。

BL140914比叡山研修・山内1-1DSCF5569  BL140914比叡山研修・山内1-2DSCF5477  BL140914比叡山研修・山内1-3DSCF5567

座禅、写経、食事など屋内で行われた厳しい修行体験に比べて、2日目午後の「山内巡拝」は、ちょっとした息抜きのような時間となりました。とはいえ、指導員のお坊さんに案内され、説明を受けながらの団体行動でしたので、自分1人で散歩しているときのように時間をかけることもフットワークを生かすこともできず、撮ることができた写真は限られています。案内してもらった場所を網羅的に撮ることもできていませんし、大きな建物の写真は、そこから離れて全体をおさめることができなかったものも少なくありません。

そんな写真のうち、まず紹介するのは、1日目の夕方、2日目の早朝と続けて座禅をした「釈迦堂」(左、右)。
ここは先に書いたとおり、比叡山延暦寺の3つの地域である東塔、西塔、横川(よかわ)のうち西塔の本殿に当たります。織田信長による比叡山の焼き討ちによってほぼ灰燼と帰した延暦寺の建物はいずれも、その後、徳川時代を中心に再建されたもので、元は麓にある三井寺の弥勒堂だった建物が移築されたこの釈迦堂は、そのなかで最も古いということです。

貴重な文化財とあって、このなかで座禅をすると、霊気を実感することができましたが、また2回の座禅を経て近しい場所にもなり、山内巡拝や回峰行の体験から戻ってきて釈迦堂を見ると、自分の家に戻ってきたような感じがしました。

西塔の建築物のうち紹介するもう1枚は、釈迦堂の手前にある左右一対のお堂のうち左側にある「常行堂」(右)。
左右の建物は、歩道が下をくぐる渡り廊下で結ばれ、左右対称に並んでいますが、写真では杉木立の根元に美しく見えていたコケを前景に入れて常行堂だけを狙いました。
常行堂の中では、堂内を90日間、ほぼ不眠不休でグルグルとまわり続ける修行が行われていて、お堂の前には「修行中につき静かにしてください」と注意を求める立札がありました。

BL140914比叡山研修・山内1-4DSCF5485  BL140914比叡山研修・山内1-5DSCF5516  BL140914比叡山研修・山内1-6DSCF5500

続く3枚のうち1枚目は、私たちを山内巡拝に案内してくれた居士林・指導員の赤松さん(左)。
指導員を務めるとともに、ふもとの寺で住職を務めてられる赤松さんは、修行体験中の決まりごとを守れないことも多い私たちにも常に柔和に優しく接してくださいました。

その赤松さんが出家される際に戒律を受けたという「大乗戒壇院堂」も、居士林や釈迦堂と同じく西塔の地域にある主要な建築物の1つです(右)。
そのわきにある小さなお堂のなかには、赤松さんが出家された際に切った髪の毛が、ほかのお坊さんの髪の毛と一緒に今も収められているということでした。

もう1枚の写真は、東塔の地域に移って最初に前を通る「大講堂」わきの「鐘楼」(中央)。
西塔に比べてバスセンターや延暦寺全体の本堂といえる「根本中堂」のある東塔は参詣客が多く、通りがかった鐘楼では、お母さんと娘さんが一緒に鐘をつくところでした。

BL140914比叡山研修・山内1-7DSCF5506  BL140914比叡山研修・山内1-8DSCF5513  BL140914比叡山研修・山内1-9DSCF5515

比叡山延暦寺の山内巡拝の様子を紹介する記事のうち前半となる本日分で掲載する最後の3枚は、比叡山の絵地図を描いた看板の前で説明される指導員の赤松さんと、大講堂、そしてその前に立つ「一隅を照らそう」の石柱です。

絵地図には東塔と1キロほど離れた西塔の2地域が見えますが、さらに3キロほど離れた横川はフレームから外れています。また比叡山の手前には琵琶湖岸にある坂本の町が描かれています。
学生時代、京都の大学に通っていた私は、なんとなく比叡山の表側といえば京都の方だと思い込んでいましたが、実はその反対の坂本側が正面で、赤松さんが住職をされている寺も、そこにあるということでした。

「一隅を照らそう」は、先にも説明したとおり「自分の持ち場でベストを尽くすことが世の中のためにもなる」といった天台宗の開祖・伝教大師(最澄)の教えに基づく標語。
延暦寺では、この現代にも通用する言葉を全面に押し出す形で、今回のような研修のほか講演会や各種の啓もう活動、それに世界平和を目指す宗教界のトップが集う「世界宗教サミット」の開催などの活動をしているということです。

寺や神社といえば、冠婚葬祭や初詣などを通じて、お布施やお賽銭など膨大な富を得る一方で、宗教法人として税金の優遇策を受けていながら、その内部では何が行われているかが分かりにくく、世の中に対する貢献も目に見えにくいという印象を持ってしまいます。

そんななかで、こうして社会に対してプラスになることを行おうという姿勢は評価できるものだと思います。
もっと言えば、自分を含めて一般の人にとっては、ただ物見遊山や初詣で寺社を訪れて、お賽銭を投げるのに比べて、今回のような研修はずっとためになると思えます。寺院や神社などは、こうした研修などのPRや社会貢献活動に、もっと力を入れてしかるべきだという思いを、今回の研修を終えて、さらに強くしたというわけです。

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