
3日間のブランクを挟んで「走った!撮った!鯖街道(ウルトラマラソン)」の2回目を、いよいよ掲載します。
ここからが続き。「走った!撮った!ぎふ清流マラソン」は記事を書き終え、鯖街道も1回目を終えています。
2回目は、コース中で3つ越える険しい峠のうち最初の根来坂峠を越えて、38キロ付近に設けられた最初の関門を過ぎたあたりまでです。

福井県小浜市と滋賀県高島市の境にある根来坂峠は標高が約850メートル。
「京都北山」の中でも最も奥まったところにあって、大学生時代に北山の大部分を踏破した私も訪れていない名峰・百里ヶ岳(931メートル)から2キロほどにある峠ですが、コースは残念ながら山頂は通りません。
しかし峠の近くまで登って来ると山道の周囲は自然林に覆われ、ブナなどの巨木も現れて、深山の趣きです(左、右)。
雨脚は強く、かぶったビニールポンチョに雨粒が当たって弾けるパラパラという音がうるさいほど。
ポンチョをかぶったときに、手に持つカメラは防水仕様の機種に替えていて、写真はこれで撮ったもの。
防水とはいえ、レンズ前のプロテクターに水滴がついて、画像は所々に、にじみが出ますが、これがガスった景色になじんだ感じになりました。
峠の近くではイワカガミの群落が次々に現れ、せっかく防水カメラを手にしているからと何度もしゃがみ込み、雨に濡れた可憐なピンクの花をねらいました(中央)。
関門やゴールには制限時間が設けられていますが、このころは、まさかギリギリになるなどと思わず、後ろにいたランナーらに次々と抜かれながらも、焦ることはありませんでした。
実は、このあたりで既に、かなり遅いランナーと前後して走っていたのですが、いつも練習で花などの写真を撮りまくる習慣が、大会でも出てしまったようです。

根来坂峠を越えると、コースは、琵琶湖に注ぐ安曇(あど)川の支流、針畑川に沿った谷間に下り、その後は15キロほど舗装路が続きます。
このあたりは現在は高島市ですが、かつては朽木(くつき)村だったところ。
深い森に囲まれた山あいの風景は、どう考えても「村」の方が、ふさわしい感じがするのですが(中央、右)。
「うしろすがたのしぐれてゆくか」
雨の中を黙々と走る他のランナーの姿を見て、自分の姿も思うと、山頭火の句が口をついて出てきます。
針畑川沿いに出たあたりからは、ほんの数キロ右手に行くと、中学生時代から魅せられて何度も足を運んだ芦生(あしう)の深い深い原生林が広がっていますが、今回はやはり、そちらにも行きません。
でも、自分の「心の故郷」ともいえる芦生の森には、遠からず、また足を踏み入れたくなりました。
針畑川沿いで最初のエイドステーションでは、飲み物やフルーツなどに加えて素麺が出されていました(左)。
ツルツルと食べやすい素麺は、味も最高で、立て続けに3杯いただきました。
こんなエイドの充実ぶりを見ると、飲食物も含めて大きな荷物を担いできたことが後悔されて、両肩にかかる重みが倍増するような感じになりました。しかも、起伏の少ない舗装路では、山道に比べると荷物の重たさを余計に感じるものだということも思い出しましたが、すべて後の祭りでした。

エイドでは、ポンプで井戸水を汲み上げていました(左)。どうりで素麺が美味しかったのだと思いましたが、残念ながら、水そのものは出されず、ポカリスエットを溶かすのに使われていました(左)。
「井戸水でつくったポカリだから、美味しいですよ」と言われると、少しだけそんな気もしましたが。
写真を撮ったり、エイドで長い休憩をとったりしながらモタモタと走ったおかげで、このころには最後尾から遠くないところを走っていたようです。
「関門に間に合うかどうか、心配です」と抜かしていったランナーの言葉を聞いて、そのことに初めて気付き、関門があること自体も思い出し、荷物は重たいものの、少しピッチを上げて走りました。
そんな中で、頼りにさせていただいたのが、何キロもの間、一緒に走らせていただいた美人ランナー(中央)。
「このペースなら、関門はクリアできますよ」
昨年、38キロの関門に引っかかったという彼女の言葉には間違いがなさそうで、ちょっと安心しました。
でも民家の玄関先で、子どもたちが私設エイドを出しているのを見ると、立ち寄らざるを得ません(右)。
美人ランナーとは、しばしお別れしてエイドに駆け込み、写真を撮らせてもらいました。

針畑川の澄んだ流れのそばで3人組の女性が、ドライブに来たのか車を止めて応援してくれていました(左)。
おもむろにカメラを向けさせてもらうと、Vサインでこたえてくれましたが、真ん中の美女が目を閉じてしまったのは、申し訳ありませんでした。
関門の手前約2キロの商店前にあるエイドまで来ると、制限時間をクリアできることを確信して、また一休みさせてもらいました(右)。
38キロの関門を通過したのは制限時間だった午後11時半より、わずか10分余り前。
これで少し安心できて、道路わきのあちこちで満開になっていたフジの花を撮影するなどしましたが(中央)、その後も、関門は次々に設けられていて、それぞれさほど余裕のないタイムでクリアしながらゴールを目指すことになりました。
このあたりで、ようやく雨が上がってくれましたが、そうでなければ、ゴールは危うかったかもしれません。
ここからが続き。「走った!撮った!ぎふ清流マラソン」は記事を書き終え、鯖街道も1回目を終えています。
2回目は、コース中で3つ越える険しい峠のうち最初の根来坂峠を越えて、38キロ付近に設けられた最初の関門を過ぎたあたりまでです。



福井県小浜市と滋賀県高島市の境にある根来坂峠は標高が約850メートル。
「京都北山」の中でも最も奥まったところにあって、大学生時代に北山の大部分を踏破した私も訪れていない名峰・百里ヶ岳(931メートル)から2キロほどにある峠ですが、コースは残念ながら山頂は通りません。
しかし峠の近くまで登って来ると山道の周囲は自然林に覆われ、ブナなどの巨木も現れて、深山の趣きです(左、右)。
雨脚は強く、かぶったビニールポンチョに雨粒が当たって弾けるパラパラという音がうるさいほど。
ポンチョをかぶったときに、手に持つカメラは防水仕様の機種に替えていて、写真はこれで撮ったもの。
防水とはいえ、レンズ前のプロテクターに水滴がついて、画像は所々に、にじみが出ますが、これがガスった景色になじんだ感じになりました。
峠の近くではイワカガミの群落が次々に現れ、せっかく防水カメラを手にしているからと何度もしゃがみ込み、雨に濡れた可憐なピンクの花をねらいました(中央)。
関門やゴールには制限時間が設けられていますが、このころは、まさかギリギリになるなどと思わず、後ろにいたランナーらに次々と抜かれながらも、焦ることはありませんでした。
実は、このあたりで既に、かなり遅いランナーと前後して走っていたのですが、いつも練習で花などの写真を撮りまくる習慣が、大会でも出てしまったようです。



根来坂峠を越えると、コースは、琵琶湖に注ぐ安曇(あど)川の支流、針畑川に沿った谷間に下り、その後は15キロほど舗装路が続きます。
このあたりは現在は高島市ですが、かつては朽木(くつき)村だったところ。
深い森に囲まれた山あいの風景は、どう考えても「村」の方が、ふさわしい感じがするのですが(中央、右)。
「うしろすがたのしぐれてゆくか」
雨の中を黙々と走る他のランナーの姿を見て、自分の姿も思うと、山頭火の句が口をついて出てきます。
針畑川沿いに出たあたりからは、ほんの数キロ右手に行くと、中学生時代から魅せられて何度も足を運んだ芦生(あしう)の深い深い原生林が広がっていますが、今回はやはり、そちらにも行きません。
でも、自分の「心の故郷」ともいえる芦生の森には、遠からず、また足を踏み入れたくなりました。
針畑川沿いで最初のエイドステーションでは、飲み物やフルーツなどに加えて素麺が出されていました(左)。
ツルツルと食べやすい素麺は、味も最高で、立て続けに3杯いただきました。
こんなエイドの充実ぶりを見ると、飲食物も含めて大きな荷物を担いできたことが後悔されて、両肩にかかる重みが倍増するような感じになりました。しかも、起伏の少ない舗装路では、山道に比べると荷物の重たさを余計に感じるものだということも思い出しましたが、すべて後の祭りでした。



エイドでは、ポンプで井戸水を汲み上げていました(左)。どうりで素麺が美味しかったのだと思いましたが、残念ながら、水そのものは出されず、ポカリスエットを溶かすのに使われていました(左)。
「井戸水でつくったポカリだから、美味しいですよ」と言われると、少しだけそんな気もしましたが。
写真を撮ったり、エイドで長い休憩をとったりしながらモタモタと走ったおかげで、このころには最後尾から遠くないところを走っていたようです。
「関門に間に合うかどうか、心配です」と抜かしていったランナーの言葉を聞いて、そのことに初めて気付き、関門があること自体も思い出し、荷物は重たいものの、少しピッチを上げて走りました。
そんな中で、頼りにさせていただいたのが、何キロもの間、一緒に走らせていただいた美人ランナー(中央)。
「このペースなら、関門はクリアできますよ」
昨年、38キロの関門に引っかかったという彼女の言葉には間違いがなさそうで、ちょっと安心しました。
でも民家の玄関先で、子どもたちが私設エイドを出しているのを見ると、立ち寄らざるを得ません(右)。
美人ランナーとは、しばしお別れしてエイドに駆け込み、写真を撮らせてもらいました。



針畑川の澄んだ流れのそばで3人組の女性が、ドライブに来たのか車を止めて応援してくれていました(左)。
おもむろにカメラを向けさせてもらうと、Vサインでこたえてくれましたが、真ん中の美女が目を閉じてしまったのは、申し訳ありませんでした。
関門の手前約2キロの商店前にあるエイドまで来ると、制限時間をクリアできることを確信して、また一休みさせてもらいました(右)。
38キロの関門を通過したのは制限時間だった午後11時半より、わずか10分余り前。
これで少し安心できて、道路わきのあちこちで満開になっていたフジの花を撮影するなどしましたが(中央)、その後も、関門は次々に設けられていて、それぞれさほど余裕のないタイムでクリアしながらゴールを目指すことになりました。
このあたりで、ようやく雨が上がってくれましたが、そうでなければ、ゴールは危うかったかもしれません。
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